日本推理作家協会賞受賞!心に刺さる連作短篇集。
島に生まれ育った人々の、
島を愛し島を憎む複雑な心模様が生み出すさまざまな事件。
推協賞短編部門受賞作「海の星」ほか傑作全六編。
「みかんの花」「海の星」「夢の国」「雲の糸」「石の十字架」「光の航路」六編収録。
瀬戸内海に浮かぶ「白綱島」を舞台にした連作短編集。
孤島を舞台とした閉塞感が、シチュエーションものみたいな感じを醸し出しています。
島に生まれ育った人々の複雑な心の内を細やかに、巧みな筆致で描いています。
各編の登場人物に繋がりはなく、それぞれ独立した話ですが湿度の高い怖さがあります。
複雑な謎解きや大量殺人などようなミステリを望んでいる人には不向きな内容。
閉鎖的で噂好き。仲が良いようで束縛しているような地元コミュニティの怖さなど。
地方に実家がある人は大なり小なり思い当たる点があるように感じられるでしょう。
緻密な視点で狭い島内の人間関係の閉塞感。心理描写からくるエグさに毎回ドキリ。
ひとつひとつの事件の規模は小さいのですが、濃密で読み応えのある本でした。
「望郷」湊かなえさんの、人間ドラマを読みたい人向きの連作短編集。
楽天からも購入できます。

「望郷」湊かなえ
- http://1iki.blog19.fc2.com/tb.php/2369-903982be
トラックバック
舞台は瀬戸内海に浮かぶ架空の島「白綱島」(モデルは著者の故郷・因島か)。
あらすじ。
瀬戸内海にある白綱島での連作短篇集。
感想。
湊かなえの短篇集といえば、この「望郷」「サファイア」と思うが、好みは「サファイア」。イヤミスらしい内容
でしたが、短篇であることと湊かなえを何冊か読んでいると何か既視感を感じてしまう内容でした。
個人的には普通でした。やはり長編のが好きかな。
救いのある内容もあるので読後感は思ったより悪くない。しかし、殺人...
人口2万人の架空の瀬戸内海の島(私の感じ方では香川よりも愛媛のほうの印象)、白綱島を舞台にしたミステリー短編集です。薄っぺら過ぎず、しつこ過ぎずの適度な長さで6篇。
難関である日本推理作家協会賞を受賞したミステリーの逸品もあれば、ミステリーというよりもヒューマンドラマ系の作品もあります。また、湊かなえが巷で云われているところのイヤミスもあれば、思わずあんたこんなん書けたんやなと言いたく...
望郷 湊かなえ
文藝春秋
2013.4.23
みかんの花
海の星
夢の国
雲の糸
石の十字架
光の航路
瀬戸内海に浮かぶ「白綱島(しらつなじま)」を
舞台にした短編。
「母性」を読んで、
湊かなえはしばらくいいかな…
と思ったのだけれど、
「望郷」、あちらこちらで絶賛されているので
借りてみました
白綱島が舞台、というだけで、それぞれ独...
コメントの投稿