県内有数の進学校・橘第一高校の入試前日。
新任教師・春山杏子は教室の黒板に「入試をぶっつぶす!」と書かれた貼り紙を見つける。
そして迎えた入試当日。
最終科目の英語の時間に、持ち込み禁止だったはずの携帯電話が教室に鳴り響く。
さらに、ネットの掲示板には教師しか知り得ない情報が次々と書き込まれ…。
誰が何の目的で入試を邪魔しようとしているのか?
振り回される学校側と、思惑を抱えた受験生たち。
やがて、すべてを企てた衝撃の犯人が明らかになる―。
ドラマは、ドラマ用に書き下ろしたオリジナル脚本で長澤まさみ主演。
ほかの出演者は南沢奈央、中尾明慶、徳山秀典、篠田光亮、小松利昌、斉木しげる、
入江雅人、生田智子、中村倫也、姜暢雄、美山加恋、柾木玲弥、高杉真宙、清水尋也、
山崎紘菜、清水一彰、阪田マサノブ、羽場裕一、高橋ひとみ、山本圭(敬称略)
たくさんの登場人物を配置し、細かな視点から見つめていた作品でした。
本を読んで各登場人物の特徴、性格、しゃべり方なんかをイメージしやすかったです。
登場人物の心情が細かく描かれているので、飽きることなく読み進めることができました。
話が登場人物ごとに分断されながら、各人の視点から考えられる構成になっています。
あのシーンであの人はこんな風に思っていたのかと、ドラマを思い返しながら読めました。
ドラマ以上にそれぞれの人物の心情、思惑がはっきりとしていて面白かったです。
巻頭に登場人物紹介がありますが、本だけでは誰が誰だか解りにくく読みづらそうです。
もしドラマを見てなかったら人物がコロコロ入れ替わるので、リタイアしていたかも。
作品をより楽しむために、登場人物の特徴をはっきりしておくと読みやすいです。
官僚的で成熟に欠ける教師。ネットを駆使し大人を翻弄していく生徒という構造が現代的。
現在の学校をめぐる教師や生徒、社会の認識のギャップを描く側面からも面白いです。
緊張感を持続し最後まで読ませる力量。高校入試のあり方を問いかけることは勿論、
人間の欲、責任の取り方、社会評価といったことにまで踏み込んだ社会性のある作品です。
ドラマとは異なるもう一つのラストはちょっと残念な感じですが読みやすく面白いです。
「高校入試」湊かなえさんの、ドラマと連動し、内容を補完するサスペンス長編。


楽天からも購入できます。



「高校入試」湊かなえ
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あらすじ。
地元の学区で一番の学力の公立高校の橘一高校。地元では一高に入るのがステータス。そこで高校入試
が。
感想。
面白かった。題材が高校入試ということもあり、いつものドロドロとした女性同士とか人間関係のもつれは
違った形で、高校入試という高校生にとって人生のレールを方向づける出来事として問題提起している
のは、また面白いと感じ、確かに地元では未だに学力の程度は関...
県内有数の進学校・橘第一高校の入試前日。新任教師・春山杏子は教室の黒板に「入試をぶっつぶす!」と書かれた貼り紙を見つける。そして迎えた入試当日。最終科目の英語の時間に、持ち込み禁止だったはずの携帯電話が教室に鳴り響く。さらに、ネットの掲示板には教師しか知り得ない情報が次々と書き込まれ…。誰が何の目的で入試を邪魔しようとしているのか?振り回される学校側と、思惑を抱えた受験生たち。やがて、すべて...
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