鎌倉の片隅にあるビブリア古書堂は、その佇まいに似合わず様々な客が訪れる。
すっかり常連の賑やかなあの人や、困惑するような珍客も。
人々は懐かしい本に想いを込める。それらは予期せぬ人と人の絆を表出させることも。
美しき女店主は頁をめくるように、古書に秘められたその「言葉」を読みとっていく。
彼女と無骨な青年店員が、その妙なる絆を目の当たりにしたとき思うのは?
絆はとても近いところにもあるのかもしれない―。これは“古書と絆”の物語。
再読。古書店の女店主の栞子さんとバイト店員の大輔が読み解く古書ミステリー第3弾。
今回登場する古書は、ロバート・F・ヤング『たんぽぽ娘』。
タヌキとワニと犬が出てくる、絵本みたいなもの。そして、宮澤賢治『春と修羅』。
このシリーズは伏線の面白さと、本に対する教養の深さで、とても気に入っています。
面白いので、あっという間に読んでしまいました。なんだかもったいない気持ちです。
今回も栞子さんの推理が冴え渡ります。副題は「栞子さんと消えない絆」。
栞子さんを主とした繋がりが各章毎に描かれていて、安定して面白かったです。
副題の「絆」が映える巻。栞子さんとその母親の「絆」が第一ということになりますが、
夫と妻、夫と妻そして妻と妻の両親、叔母と甥、それぞれの「絆」に関わる三話でもあり、
二重の意味が重ねられているとも解釈でき、「絆」をめぐる構成の妙が見事です。
過去から現在への時間と何かで誰かと繋がってる登場人物の絡みが丁寧に描かれています。
緻密な細かい事実関係から紡ぎ出されるストーリー展開には今回もハッとさせられました。
何気なく散りばめられた伏線。栞子さんの見事な推理で回収していく爽快感は相変わらず。
今回は全体を貫く、より大きな謎が提示されることで深みも一層増しています。
展開の速さが心地よく、コミカルな部分もあり、読後の満足感と安心感が得られます。
キャラクターのひとりひとりが、どこかで何かで誰かと繋がっているのがよかったですね。
コミカルさは少し低くなったかな。栞子さんのボケっぷりも少なくなって残念。
登場人物の心理描写が普通っぽくて好きです。出てくる文学作品にも興味を持てます。
今回もとても素敵な物語でした。さらっと読めてまた読みたくなる作品だと思います。
「ビブリア古書堂の事件手帖3栞子さんと消えない絆」三上延さんの大人気シリーズです。
楽天からも購入できます。

「ビブリア古書堂の事件手帖3栞子さんと消えない絆」三上延
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三上 延「ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~」
第60回でも紹介した「ビブリオ古書堂の事件手帳」シリーズ、最新巻です。
ますます深まる謎の女、峰不二ko、もとい篠川千恵子。
10年前に失踪した彼女は、今、どこにいるのか?
そして、なぜ、娘の栞子の近況や、新・従業員の五浦大輔くんが本を読めない体質だということを知っているのか?
「王様の耳はロバの耳」...
三上延 「ビブリア古書堂の事件手帖3 栞子さんと消えない絆」 メディアワークス文庫
ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~ (メディアワークス文庫)(2012/06/21)三上 延商品詳細を見る
ビブリア古書堂の店主である栞子さんが、古本に関わる謎を解くシリーズ第3弾。
今回は、栞子さんと幼馴染の古本屋の滝野や、栞子さんの母親の智恵子と因縁のありそう...
鎌倉の片隅にあるビブリア古書堂は、その佇まいに似合わず様々な客が訪れる。すっかり常連の賑やかなあの人や、困惑するような珍客も。人々は懐かしい本に想いを込める。それらは予期せぬ人と人の絆を表出させることも。美しき女店主は頁をめくるように、古書に秘められたその「言葉」を読みとっていく。彼女と無骨な青年店員が、その妙なる絆を目の当たりにしたとき思うのは?絆はとても近いところにもあるのかもしれない―...
こんばんは。寒中らしい寒さが続いていますね。今日は東京で小雪がちらつくと言われていましたが、結局雪を見ることはできませんでした。ただ寒さだけが残ったという感じ。もっとも雪が降っているのを見るのはいいけど、積もると翌日地獄を見ますからね。
本日は三上延の「ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~」です。「2」を先に読んだ方がいいのは
重々承知しています...
鎌倉の片隅にあるビブリア古書堂は、その佇まいに似合わず様々な客が訪れる。すっかり常連の賑
やかなあの人や、困惑するような珍客も。人々は懐かしい本に想いを込める。それらは予期せぬ人
と人の絆を表出させることも。
感想。
安定して面白かったな。栞子さんが大輔に少しずつ母親の話をするくらいには仲も進展していって
いるのかな。しかし、栞子さん萌えるな。お酒も意外といけるくちなのね。...
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やはり、そうだったのか。
最後まで読んで思わず膝を叩いてしまった。
■『ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~』 三上 延 著 アスキ
ビブリア古書堂の事件手帖3~栞子さんと消えない絆~(メディアワークス文庫)
著:三上延
目次:
~プロローグ~ 【王さまのみみはロバのみみ】(ポプラ社)・Ⅰ
1、ロバート・F・ヤング【たんぽぽ娘】(集英社文庫)
2、【タヌキとワニと犬が出てくる、絵本みたいなの】
3、宮沢賢治【春と修羅】(關根書店)
~エピローグ~ 【王さまのみみはロバのみみ】(ポプラ社)・Ⅱ
「...
先日、「ビブリア~」シリーズの第3巻「ビブリア古書堂の事件手帖3 〜栞子さんと消えない絆〜」を読んだ。
ワトスン的な立ち位置の青年が、ホームズ的な立ち位置の古書店店主の女性を礼賛しすぎるきらいがある本シリーズだが、この第3巻ではその色はかなり薄く、楽しく読めた。
宮沢賢治の「春と修羅」の初版本が登場する話が特に印象に残った、というよりも登場した初版本そのものが。いい...
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続きが気になるっ!!
感想はこちら⇒くりきんとんのこれ読んだ
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働きながら少しずつ距離を縮めている栞子と大輔。
彼らをとりまく事件の中には、失踪した栞子の母親の影がチラついている。複雑な感情を抱きながらも母の残した本を探し続ける栞子だが…というお話。
今回は事件手帖の内容そのものより随所にチラつく栞子の母の影が気にな...
図書館の貸し出しの順番が回って来ました。短編完結の話かなと思うところもあったのですが、伏線がつながってきました。短編の中にいろいろ織り込まれていたんですねぇ。マンガ以外で次の本を期待するのってハリー・ポッター以来かもしれません。(ハリー・ポッターは全巻読めませんでしたが。)
ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~ (メディアワークス文庫)(2012/06/21)...
ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~
三上延発売元: アスキー・メディアワークス価格: ¥ 578発売日: 2012/06/21
おすすめ:★★★☆☆
「この人が犯人だったら、被害が一冊で済むはずがない。
めぼしい本を根こそぎ持っていったはずだ!」
言ってしまってから、自分で自分に首をかしげた。
これって全然弁護になってないんじゃないか。
むしろ非難してるんじゃ...
ビブリア古書堂の3作目。
だんだん店長に近い人が登場してくる。
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★★★☆☆
万が一、あいつらに弱みを握られたら、ろくな目に遭わん……俺からの忠告だ
鎌倉の片隅にあるビブリア古書堂は、その佇まいに似合わず様々な客が訪れる。すっかり常連の...
●先週くらいの読書
・「ビブリア古書堂の事件手帖(3) ~栞子さんと消えない絆~」三上延/メディアワークス文庫
三巻も早速買って参りました。このシリーズはどれもいきなり文庫出版で、文庫派のわたくしには非常にありがたい限り。そして内容も安定です。今回も古本市場の豆知識や希少本の蘊蓄に絡めながら栞子さんと五浦君の進んでいないようで進んでいる関係が紡がれています。
サブタイトルは...
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働きながら少しずつ距離を縮めている栞子と大輔。
彼らをとりまく事件の中には、失踪した栞子の母親の影がチラついている。複雑な感情を抱きながらも母の残した本を探し続ける栞子だが…というお話。
今回は事件手帖の内容そのものより随所にチラつく栞子の母の影が気にな...
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鎌倉の片隅にあるビブリア古書堂は、その佇まいに似合わず様々な客が訪れる。すっかり常連の賑やかなあの人や、困惑するような珍客も。人々は懐かしい本に想いを込める。それらは予期せぬ人と人の絆を表出させることも。美しき女店主は頁をめくるように、古書に秘められたその「言葉」を読...
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