来たる平成二十六年一月の選考で第150回を迎える直木賞。
二十一世紀初の受賞者は、第124回の重松清、山本文緒の両氏でした。
本書は、この回から第150回までの
三十六名の人気作家と新受賞者の受賞エッセイをまとめた一冊。
『オール讀物』の直木賞掲載号のエッセイもしくはロングインタビューに加えて、
奥田英朗氏のみ書きおろし随筆が入ります。
それぞれのエッセイが多くの作家のキャリアの結節点を記している面白さはもとより、
エンターテイメント小説界のひとつの大きな潮流をつぶさに感じとれる内容になっています。
目次
•愛憎のイナズマ / 山本文緒 [著]
•「早稲田文学」のこと / 重松清 [著]
•母親の顔 / 藤田宜永 [著]
•今までも、これからも / 唯川恵 [著]
•もうひとつの『あかね空』 / 山本一力 [著]
•残したい情景、残したくない自分 / 乙川優三郎 [著]
•人には〈幸福とは呼べぬ幸せ〉を選ぶ自由がある / 村山由佳 [著]
•一九九六年四月、牡羊座の運勢は / 石田衣良 [著]
•恋愛は無敵だと書きたい私としては / 江國香織 [著]
•やっぱり、日本的なものが好きなんです / 京極夏彦 [著]
•十年経って言うのもなんだが / 奥田英朗 [著]
•わがままであまのじゃく / 熊谷達也 [著]
•書くこと、旅すること / 角田光代 [著]
•あのカバンの意味を探して / 朱川湊人 [著]
•楽しいゲームでした。みなさんに感謝! / 東野圭吾 [著]
•父に捧ぐ / 森絵都 [著]
•生きるとは、本を読むこと / 三浦しをん [著]
•「受付の人」が引っ込んでから / 松井今朝子 [著]
•絶望が花よ / 桜庭一樹 [著]
•ずっといる / 井上荒野 [著]
•思い起こすままに / 天童荒太 [著]
•本のある家 / 山本兼一 [著]
•どこ行くの / 北村薫 [著]
•卵の殻のむけるまで / 佐々木譲 [著]
•何もかも全部、小説のせい / 白石一文 [著]
•いつでもどこでも書いていた / 中島京子 [著]
•いい気になるな / 木内昇 [著]
•小さなノートといっしょに失くしたもの / 道尾秀介 [著]
•田舎育ちの乱歩好き少年 / 池井戸潤 [著]
•青春という闇の匂い / 葉室麟 [著]
•十七歳のサイン会 / 辻村深月 [著]
•ルーレットの目 / 朝井リョウ [著]
•道中四景 / 安部龍太郎 [著]
•愚かで愛しい時間 / 桜木紫乃 [著]
•毛玉たちへ / 朝井まかて [著]
•原稿用紙に書く前 / 姫野カオルコ [著]
「オール讀物」(2001年-2013年3・9月号, 2014年3月臨時増刊号)掲載に加筆修正したもの
奥田英朗「十年経って言うのもなんだが」は書き下ろし
受賞回データ・受賞作家プロフィール: 巻末
装丁: 大久保明子
登場人物のキャラクターをきっちり決めておく作家、
あらかじめプロットを何枚も用意する作家など書き方は様々。
デビュー前に大変苦労した人、デビュー後長い間苦闘した人がほとんどです。
それでも、しぶとく書きつづけていた人が受賞しています。
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「直木賞受賞エッセイ集成」文藝春秋編集部
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