この世の終わりに踊る時も、きっと私を見ていてね。
ダンサーの幸福は、踊れること。ダンサーの不幸は、いつか踊れなくなること――
稀代の舞踏家ピナ・バウシュをモチーフに、
舞台を見る者と見られる者の抜き差しならない関係をロマンティックに描いた表題作をはじめ、
ミステリからSF、ショートショート、ホラーまで、
物語に愛された作家の脳内を映しだす全十九編の万華鏡。
パーティ会場でぽつんとしていた私に不思議な目の少女が声をかける。
「私と踊って」。彼女は私の手を引いて、駆け出した。
稀代の舞踊家、ピナ・バウシュをモチーフにした珠玉の小篇。
冴えわたる恩田ワールド、きらめく十九の万華鏡。
目次
心変わり/骰子の七の目/忠告/弁明/少女界曼荼羅/協力/思い違い/
台北小夜曲/理由/火星の運河/死者の季節/劇場を出て/二人でお茶を/
聖なる氾濫/海の泡より生まれて/茜さす/私と踊って/東京の日記
19の作品が収録されています。様々なジャンルの作品を楽しめる珠玉の短編集です。
どの話も、恩田陸さん独特の世界観でユニークな物語が展開します。
残されたヒントから樺島を探す城山の推理を描く、ミステリアスな「心変わり」。
緊迫した状況で少しずつ見えてくる真実。読んでいて胸がどきどきしました。
「忠告」も異色で続きも面白かったです。実際にこんな犬がいたら面白い反面怖いです。
ふたりの少女の出会いから始まる表題作「私と踊って」も素敵。
出合って、それぞれの道を歩き始め、別れが来るまでの描写に、強烈な印象が残ります。
「東京の日記」は横書きの話ですが、あとがきにある経緯と発想の面白さに感心しました。
これほどさまざまな内容の物語を描ける恩田陸さんは、やはりすごいです。
理解しにくいものもありましたが恩田陸ワールドにどっぷりと浸れる短編集と思います。
「私と踊って」恩田陸さんの引き出しの多さと多彩なアプローチが楽しめる短編集です。
楽天からも購入できます。

「私と踊って」恩田陸
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私と踊って(2012/12/21)恩田 陸商品詳細を見る
いろんな恩田さんを堪能
感想はこちら⇒くりきんとんのこれ読んだ
12日~17日。 間に飲み会があったり、 飲みすぎで本に手が伸びなかったりで、 なかなか読み進めなかった。 でも久々に読む恩田さんの短編集。 10ページほどのモノも多いので、読みやすい。 そして、いろいろな恩田さんが楽しめた。 相変わらずモヤッとした感じの…
表紙にひとつの作品が書かれている本を初めて読みました。
他にも、巻末から左開きで横書きの物語が始まりますし、まあこれは最近の芥川賞受賞作でも見たスタイルですけども、変わった感じの本でしたわ。表紙のも合わせてSF、ファンタジー、ホラー、ミステリー、理解不能などが合わせて19篇、長くても20ページほどの小作品で構成された短編集です。
内容はどうなんですかね、良い作品も悪い作品も、いかに...
1968「私と踊って」 恩田陸 新潮社 ★★★★ 「私と踊って」 その一
私と踊って
著者:恩田陸
評価:
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
パーティ会場でぽつんとしていた私に不思議な目の少女が声をかける。「私と踊って」。彼女は私の手を引いて、駆け出した。稀代の舞踊家、ピナ・バウシュをモチーフにした珠玉の小篇。冴えわたる恩田ワールド、きらめく十九の万華鏡。
【目次】
心変わり/骰子の七の目/忠告/弁明/少女界曼荼羅/協力/思い違...
この作品、恩田ワールド全開で素敵な本でしたね!
「忠告」私もすごく記憶に残っています^^
私もTB頂いていきますね。