怪談えほんシリーズ<第2期>、恩田陸と樋口佳絵が描く身近にひそむ恐怖の世界。
いえでもまちでも、見ない日はないかがみ。かがみのなかはいつもあべこべ。
少女とかがみをめぐるふしぎなお話。
かがみを見るたびにふしぎな気持ちとこわさがよみがえる。
身近に潜んでいる、こわい空間を描く怪談えほんシリーズ。
鏡を題材にした小説は、かなり昔から恐怖小説に限らず多種多様な物語を生んできました。
愛読している恩田陸さんが、どんな内容を児童向けに書くのか興味を持っていました。
鏡に自分が写るのは当たり前。でもそれは、本当に当たり前のことなのでしょうか。
常識と信じている当たり前を疑うことによって、恐怖はすぐに寄って来るものです。
絵本にはそんなイメージの怖さが画面いっぱいに漂っているように感じられます。
文章だけだと全然怖くないのです。鏡をテーマにした児童詩的な楽しささえ受け取れます。
怖さと共に、鏡の魔力に引き寄せられてしまうような美しさを感じました。
そういえば、昔は鏡を使わないときには布をかぶせて見えないようにしていました。
絵本の中のような出来事が起きそうなことを、どこかで感じていたのかもです。
怪しい眼光を秘めた少女たちの顔。怖かったですけど、そっと見入ってしまいました。
「かがみのなか」恩田陸さんの、児童向けでもやはりホラー好きが伝わってくる絵本です。
楽天からも購入できます。

「怪談えほん (6) かがみのなか」恩田陸
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