音楽の才能は普通だが、世渡り上手なワタル、高みを目指すゆえ周囲と妥協できない礼二。
中学で出逢った二人は、文化祭でバンドを結成するが、その後、それぞれ違う道を歩み続ける。
女子の青春小説でも定評のある著者が、今度は、二人のロック少年の苦悩と成長を描く。
ほろ苦く切ない、青春ロック小説。
ワタル、礼二、友哉、キンちゃん。少年4人がバンドを組んだ1度きりのステージ。
そこから始まる物語です。友情、恋、成功と挫折を経ていく80年代以降を描きます。
誉田哲也さんらしい読者をグイグイ惹きつけるストーリー展開が心を熱くさせてくれます。
「サタデーナイト・フィーバー」、ベストヒットUSA、「セーラー服と機関銃」、イカ天。
私はバンド活動をしたことはなく、音楽はテレビで歌謡曲やJ-POPを聴くくらいです。
洋楽はビートルズだけはベスト盤を何度も聴き、時にはMTVを観る青春時代でした。
なので、コードや演奏テクニックの描写をされてもピンとこなかったです。
ですが、盛り上がる場面では一緒に拳を突き上げたくなりました。
怒りの意味もあるRAGE。ラスト近くバラードを歌いだすシーンではホロリとしました。
素人がこんなにうるうるする位なので、バンド活動していた人はたまらないと思います。
ノスタルジアでもありリアルです。感動します。鳥肌が立ち、所々で目頭が熱くなります。
大人向け青春小説「レイジ」誉田哲也さんのこれまでの青春小説とは一線を画す作品です。
楽天からも購入できます。

「レイジ」誉田哲也
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誉田哲也「レイジ」を読了しました。
誉田哲也は、「ストロベリーナイト」、
「武士道シリーズ」に続いて5作品目です。
この「レイジ」は音楽(ロックバンド)を題材にした青春小説。
武士道シリーズのように、同級生2人の主人公を交互に語り手にし、
2人の1984年(中学生3年)~2000年以降(35歳くらい)までを、
情熱的な筆致で描いております。
音楽は好きだが、...
「誉田哲也ってプロのミュージシャンを目指していたんだってね」と、言いながらmarchanがこの本をボクの目の前に突きつけたので、ちょうど宮部みゆきのレベル7を読み終わって感想文を書こうと思ってたところでしたがチョコッと読みはじめたら止まらず一気読みしてしまいました。
著者:誉田哲也
レイジ(2011/07/13)誉田 哲也商品詳細を見る
幼い頃から、音楽を聴いて育ったワタル。才能は「普通」な彼は、中学に入りバンドを組む。そこで、才能溢れる礼二と出会いライブは成功するが、それきりになってしまって……
なんか、著者の得意なものを組み合わせてきたな、というのを読みながら感じた。
まず、物語の構成から言うと、物語はワタルと礼二、二人の視点で描かれ...
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