27歳の美伽は東京でのOL生活に夢破れ、地元・平塚市に帰ってきた。
それを聞きつけた高校時代の友人・エルザから「ウチの仕事を手伝え」との誘いが。
就職難の昨今、「友情バンザイ…!!」とはりきって訪れた雑居ビルには
『生野エルザ探偵事務所』の看板…。
10年ぶりに再会した旧友は、“名探偵”に成長していたのだった!!
平塚を舞台に活躍する女探偵「エルザ」シリーズ第1弾。5つの短編が収められています。
著者らしさはありますが二話くらいまではミステリもユーモアも消化不良で弱い感じです。
美伽が自分を猛獣使いと語る、高校時代の友人で主人公のおんな探偵エルザ。
確かに礼儀知らずで傍若無人の振る舞いや荒っぽさは見られますが期待外れの印象です。
マニアックな野球ネタがファンにはおなじみですが、ユーモアの部分は少ないです。
エルザと美伽の会話に女性コンビならではの面白さが感じられず魅力が乏しかったです。
ですからカバー絵ほどのアクションも無く、各話の扉の絵からも今いち地味な感じでした。
ミステリにしても、基本的には『事後』のタネ明かしとなる書き方です。そのため、
謎から伏線や推理を描く部分は少なくて、どうしても物足りなさを感じてしまいます。
また著者の別の作品、そしてこの作品の中でも複数で似たようなトリックがありました。
なので、少しずつ特徴も見えてはくるのですが、最後まで十分楽しめないのが残念です。
これまではミステリがしっかりあって、ユーモアが重なっていたのが持ち味でした。
今回はミステリとユーモア、そしてキャラクタもうまく出し切れていない印象を受けます。
事件簿1というサブタイトルから、これもシリーズ化されていくと思います。
ミステリ部分の充実に加えて、エルザには野性的にワイルドにもっと暴れてほしいです。
「ライオンの棲む街」東川篤哉さんの作品はいつも続編が待ち遠しいです。

楽天からも購入できます。

「ライオンの棲む街~平塚おんな探偵の事件簿1~」東川篤哉
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東川篤哉がまた新シリーズを始めました!!
題して「平塚おんな探偵の事件簿」シリーズ!!
ちくしょう!何だか面白そうじゃないか!!
速攻で手に取ってしまった!!><
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東川篤哉といえば、『謎解きはディナーのあとで』が有名ですが、結構多作で、シリー...
「ライオンの棲む街~平成おんな探偵の事件簿1~」を図書館で借りて読みました。「野
最近立て続けにこの作者の本を図書館から借りまくっていま
す(笑)。東川篤哉、タイトルは『ライオンの棲む街 ~平
塚おんな探偵の事件簿1~』を読みましたので、ご紹介した
いと思います。恋も仕事も一度に失った川島美伽は、地元に
帰ってきていました。傷心を抱えていたところ、高校の時の
同級生が仕事を手伝ってと声をかけてきたのです……その内
容とは、探偵事務所での助手でした!
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★★★☆☆
本当さ。だって、あたしの知る限り、平塚の街にライオンは一頭しかいねーじゃん
27歳の美伽は東京でのOL生活に夢破れ、地元・平塚市に帰ってきた。それを聞きつけた高校時代の友人・エ...
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