他愛、偏愛、挑戦に満ちた本―。読まされ続けた小林聡美による汗と涙の記録。
個性派女優・小林聡美の書き下ろしエッセイ。
老若男女、様々な職業&年齢の方々が自分勝手に推薦した本の数々に、
小林聡美はどんなエッセイで返球するのか…。
推薦者と小林さんとの意外な関係性、推薦者の無茶振りも楽しみのひとつ。
推薦者に名を連ねるのは、よしもとばなな、飯島奈美、皆川明、井上陽水、
長塚圭史、群ようこ、酒井順子…etc.
「Suicaのペンギン」などのキャラクターでおなじみのイラストレーター・さかざきちはる氏が、
エッセイを読んで描きおろしたイラストも見所。
特別特典として、よしもとばなな×小林聡美のスペシャル対談も掲載。
美しく素敵な装丁で可愛いです。女優の小林聡美さんの一風変わった書評エッセイ集。
様々なジャンルで活躍する友人・知人から勧められた本を読んだ感想をまとめた一冊です。
親交のある方々からの是非読んでほしいという本を読まされるという斬新な企画に仰天。
「送り込まれる数々の難球を打ち返してきた小林聡美による汗と涙の記録」という前書き。
面白い試みだと思います。小説、エッセイ、絵本、写真集、マンガまでジャンルは多彩。
さまざまな本と小林聡美さんの格闘が、軽妙で個性あふれるエッセイになっています。
中ほどにはカラー写真つきで推薦者の一人、よしもとばななさんとの対談も収録。
推薦者たちの名前が書き連ねてある懐かしの図書館カードを模した装丁に心引かれました。
コンピュータ管理のなかった時代のアナログな手書きのカードに遊び心が感じられます。
自分の前に誰が借りたのか一目でわかる、趣向と個人情報が丸見えですが懐かしいですね。
出てくる本は、まったく知らない世界のものばかりだったので意外性に富んでいました。
読み慣れない分野の本を読むことはかなりのプレッシャーを受けると想像できます。
それでも小林聡美さんさんらしい人柄で脱線しつつ丁寧な感想を楽しめ好感を抱きました。
推薦者の一人、さかざきちはるさんの優しいタッチの挿絵イラストに心がなごみます。
紹介された14冊の推薦本で漫画の2冊は既読です。いくつも読んでみたくなりました。
「ぺるそな」鬼海弘雄、「虫類図譜」辻まこと、「茶色の朝」フランク・パヴロフ、
「死ぬ気まんまん」佐野洋子、「酒薫旅情」篠原徹など誰が何を薦めたのかも楽しいです。
ジョン・トラボルタに熱をあげた青春時代が脳裏に浮かんだ木下直之さんの本に爆笑。
「古今和歌集」に似たタイトルの本、推薦した酒井順子さんの着眼点がすごいです。
ちなみに、よしもとばななさんが対談で話していた2冊もご紹介しておきます。
「タッピング入門」ロベルタ・テムズ、「こうして、思考は現実になる」パム・グラウト
読者も「読まされ図書室」小林聡美さんの素直に受け止めて楽しく読む姿勢が素敵です。



楽天からも購入できます。



「読まされ図書室」小林聡美
[C19599] ありがとうございます