ここにヒーローはいない。さあ、君の出番だ。
奥さんに愛想を尽かされたサラリーマン、
他力本願で恋をしようとする青年、
元いじめっこへの復讐を企てるOL…。
情けないけど、愛おしい。そんな登場人物たちが作り出す、数々のサプライズ。
伊坂作品ならではの、伏線と驚きに満ちたエンタテイメント小説!
ミュージシャンの斉藤和義さんから「出会いをテーマにアルバムを作るから」と作詞依頼を
持ちかけられたことから伊坂幸太郎さんが書いた短篇から膨らんで連作短編集になった1冊。
帯や紹介文にあるように、普通の人たちの普通の毎日を切り取った六編の連作短編集です。
いつもの伊坂作品のような個性の強い人たちや殺し屋や特殊能力などは皆無です。
変わった設定もなく、あらすじだけを話すと本当に面白いのかと言いたくなるような、
ごくごく一般的な人たちが登場する、本当に普通過ぎる短編が続いていきます。
それでも描かれる人や場面には、いつもの伊坂作品らしい会話の軽妙さがあふれています。
一見ドラマティックでもなんでもないストーリーにいつの間にやら惹き込まれているのです。
ふと出てくるやり取りや思いの数々が、気持ちの隙間にさっと入り込む表現になっていて、
スッと心地よくなって、ほっこりしたりもします。つまり読んでいて気持ちが良いのです。
それぞれ独立した話の五編を、本作品のために書き下ろした最後の短編でまとめています。
後で書き足して各登場人物を関連させ、話として成立させた上に面白くしているのです。
あの時のあの人やあの関係がスムーズに収まっていく様子が今回もお見事で感嘆しました。
あとがきで触れられていますが、初めて読む方にお勧めできる一冊だと思いました。
「アイネクライネナハトムジーク」伊坂幸太郎さんの人との出会いがテーマの短編集です。

楽天からも購入できます。

「アイネクライネナハトムジーク」伊坂幸太郎
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アイネクライネナハトムジーク(2014/09/26)伊坂 幸太郎商品詳細を見る
読みましたー(*´∀`)
伊坂さん単行本最新刊「アイネクライネナハトムジーク」。
アイネクライネナハトムジークですが、ググればわかるとおり絶対にどこかで聞いたことがあるであろうクラシックです。音楽の授業で習ったなぁ。
伊坂幸太郎×斉藤和義 絆のはなし(2007/10/11)伊坂 幸太郎、斉藤 和義...
「伊坂幸太郎」の連作短篇作品『アイネクライネナハトムジーク(英題:Eine kleine Nachtmusik)』を読みました。
[アイネクライネナハトムジーク(英題:Eine kleine Nachtmusik)]
『首折り男のための協奏曲』に続き、「伊坂幸太郎」作品です… 先月に読んだ『火星に住むつもりかい?』以来、7作連続で「伊坂幸太郎」作品ですね。
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