当代きっての物語の書き手でありまた読み手でもある3人の作家が、
お互いの作品を時にするどく時になごやかにあますところなく語り尽くす!
三人寄れば、に続く言葉は文殊の知恵か、かしましい。どちらもありそうで楽しみでした。
いずれもその世界観や人物造形に独特の個性と語り口を持つ三人による豪華な鼎談です。
お三方が2011年にそれぞれファンタジー作品を刊行することから、企画されたもの。
三回の会合で其々の新刊と作品をテーマに行われた鼎談の内容がこの本になってます。
題材は1回目が「天と地の守人」、2回目が「RDG」、3回目が「シロガラス」です。
最初は固さもあり畏まった雰囲気で開始。内容に少し物足りない感じはありますが、
三人とも仲が良く、本好きのオフ会で知り合ったファンタジー小説マニアの会話の印象から
自分が小説をどういう気持ちで創造したのか、他の二人はどう読んだのかと続きます。
三者とも実力派のクリエイターだけあって、そこから深い考察が伝わってきました。
製作する者の信念や苦労話、キャラデザイン(性格・行動)の秘密なども明かされています。
流石に作品に込めたパワーや想いのような、恥ずかしいことまでは語られなかったです。
でも小説家同士がお互いの作品に忌憚なく意見を言う機会は貴重で読み応えもありました。
「三人寄れば、物語のことを」きっと読んでない方でも楽しめる興味深い鼎談集です。

楽天からも購入できます。

「三人寄れば、物語のことを」上橋菜穂子、荻原規子、佐藤多佳子
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