
装画は天羽間ソラノ。装幀は新潮社装幀室。
初出「小説新潮」第一章06年10月号、第五章07年5月号、他は書き下ろし。
東京・山の手の伝統あるお嬢様学校、聖マリアナ学園。
異端者が集う「読書クラブ」には、
学園史上抹消された数々の珍事件を記録してきた秘密の"クラブ誌"が―。
第一章~第五章までの短編形式。
烏丸紅子恋愛事件:妹尾アザミの画策で誕生した偽王子事件。協力者は村雨蕾。
聖女マリアナ失踪事件:学園設立裏話。兄ミシェールと再会。マリアナの行方。
奇妙な旅人:生徒会六本木化事件。扇子娘を匿う高島きよ子。長谷部時雨。
一番星:加藤凛子を慕う山口十五夜が苺の香水でロッカー、ルビー・ザ・スターに。
ハピトゥス&プラティーク:曾我棗主演のブーゲンビリアの君。五月雨永遠。
お嬢様達とシスター、生徒会と演劇部がクラブの花形、
事件を追う放送部と新聞部、エス(サムワン)…。
女子校ものの定番の設定に独特のキャラたちと時代の風俗を注入して
展開する桜庭ワールド。
コードネームしか残さない名もない女生徒たちが連綿と書き継ぐ裏面史。
「聖女マリアナ~」は「GOSICK」や「ブルースカイ」で感じた
ヨーロッパのデカダン(退廃的)なムードにホロ酔い。
「奇妙な旅人」「一番星」のカリカチュア(戯画化)に笑えて懐かしさが。
「ハピトゥス~」最後の演説に勇気づけられたりも。
以前からの共通項、“ふたりの少女”も垣間見えています。
各章冒頭の海外古典文学「シラノ・ド・ベルジュラック」
(「哲学的福音南瓜書」は架空の本?)「マクベス」「緋文字」「紅はこべ」と
本編の関連が秀逸。桜庭さんならではの学園小説を楽しみました。
そして中野ブロードウェイにある第二の部室、
会員制喫茶店の『慣習と振る舞い』に行ってみたくなりました。
関連情報 桜庭一樹の読了本
・・
少女には向かない職業 桜庭一樹・・
GOSICK-ゴシック-(シリーズ) 桜庭一樹・・
少女七竈と七人の可愛そうな大人 桜庭一樹・・
赤朽葉家の伝説 桜庭一樹・・
砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない 桜庭一樹・・
桜庭一樹読書日記 桜庭一樹・・
ブルースカイ 桜庭一樹
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青年のための読書クラブ 桜庭 一樹著/新潮社 さすが桜庭さん。まったくもって一筋縄ではいかない 展開でした。いまだ興奮さめやらず・・・。 青年のための読書クラブposted with 簡単リンクくん at 2007. 7
東京・山の手にある聖マリアナ学園は伝統あるお嬢様学校である。そんな女の園にあって異端者(アウトロー)とされている少女たちが集うのが「読書クラブ」といい、そこには代々受け継がれるクラブ誌の存在があった――――
青年のための読書クラブ桜庭 一樹 新潮社 2007-06売り上げランキング : 1395Amazonで詳しく見る by G-Tools≪内容≫東京・山の手の伝統あるお嬢様学校、聖マリアナ学園。校内の異端者(アウトロー)だけが集う「読書クラブ」には、長きにわたって語り継がれる秘密の“...
青年のための読書クラブ 桜庭一樹/新潮社東京・山の手の伝統あるお嬢様学校、聖マリアナ学園。校内の異端者だけが集う「読書クラブ」には、長きにわたって語り継がれる秘密の〈クラブ誌〉があった。そこには学園史上抹消された数々の珍事件が、名もない女生徒たちによって脈
青年のための読書クラブ 作者: 桜庭一樹 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2007/06 メディア: 単行本 桜庭一樹の最新刊は、名門お嬢様学校における変人の巣窟<読書クラブ>にまつわる不思議な事件を描いた短編集です。 舞台は東京の山の手の伝統あるお嬢様学校、聖マリア
しかし、諸君、世界は本当に空っぽか? 注目の奇才、ド迫力の新境地。東京・山の手の伝統あるお嬢様学校、聖マリアナ学園。校内の異端者だけが集う「読書クラブ」には、長きにわたって語り継がれる秘密の〈クラブ誌〉があった。そこには学園史上抹消された数々の珍事件が、
百年の長きに渡り受け継がれてきた秘密のノートがあった。聖マリアナ学園、その中で異端者の集まりと忌避された読書クラブ。しかしそんな読書クラブだからこそ綴ることができた学園の歴史、葬られた真実がそこにはあった。学生運動、バブル景気。この国を揺らした騒乱の風..
青年のための読書クラブすごくおもしろかったです!表紙からして一目ぼれだったんですが、中身も素晴らしい!こういうの大好きです。東京山の手にあるお嬢様学校が舞台というだけで、かつての少女マンガファンとしてはたまらないものがあります。お嬢様学校の話というこ....
少女・・って何だろう。やたらに人の心の中に巣食う「少女」というものを、ノスタルジーの匂いに乗せて、桜庭さんらしく描き出してあります。そこはかとないエロスと一抹の生臭さもちゃんと描きつつ。そう・・「少女」と「グロテスク」は背中合わせなんだということを桜庭さ
名門お嬢様学校・聖マリアナ学園に綿々と続く「読書クラブ」。西の官邸と呼ばれる生徒会と東の宮殿と呼ばれる演劇部という二大勢力の間で、ひたすら静かに見つからぬように崩れかけたビルに集う学園の異端者たち。それは、学園の正史から抹殺された黒歴史とも言うべき数
時が流れても変わり得ない、或る“少女”という生き物のかたち。繰り返し、繰り返され、そうして続いてゆくわたしたちの種。たとえば、学校という名の閉ざされた乙女の園で、少女たちは集いその種を広げてゆく。ひそやかに。でも、確かな足跡を残しつつ。桜庭一樹著『青年
すっかり桜庭文体に慣らされた感があるなぁ・・・。実はね、私はこういう文体は苦手としていたはずなんだけどなぁ。それが今では、すんなりと受け入れて、その上、のめり込むように読んでしまっているんだからねぇ。そんな自分に驚きですよ。
青年のための読書クラブ
桜庭 一樹
東京・山の手の伝統あるお嬢様学校、聖マリアナ学園。校庭の隅に忘れられたようにたたずむレンガ造りの建物。その3階にある「読書クラブ」には、長きにわたって語り継がれる秘密の「クラブ誌」があった。そこには学園史上抹消され
「なにを。正義感ってのは、誰かに迷惑をかけるものだ。だけど、だからこそ、それでも、常に正しいのだよ」 (第三章「奇妙な旅人」より)
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青年のための読書クラブ桜庭 一樹 新潮社 2007-06売り上げランキング : 23440Amazonで詳しく見る by G-Tools内容説明山の手のお嬢様学校、聖マリアナ学園。異端者(アウトロー)が集う「読書クラブ」には、100年間語り継がれる秘密があった-。史上最強にアヴァンギャル
桜庭一樹:著 『青年のための読書クラブ』 青年のための読書クラブ桜庭 一樹新潮社このアイテムの詳細を見る 名門のお嬢様学校である女子高において 100年にわたってひっそり存続してきた 「読書クラブ」。 この読書クラブ誌の記録という形で、 1~5章とそれぞれ
山の手に広大な敷地を持つ、伝統ある女学校・聖マリアナ学園。そんな乙女の園に転校してきた烏丸紅子だったが、周囲の環境に馴染めず、片隅にひっそりと存在した読書クラブに転がり込む。そんな彼女を迎え入れた妹尾アザミは、ある作戦を決行することにして…(第一話「烏..
今日読んだ本は、桜庭一樹さんの『青年のための読書クラブ』です。
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桜庭一樹 2007 新潮社 あちこちのブログで気になった本だった。私も女子校出
読み始めてすぐに、「桜庭さん、大好きッ!!」と叫んでしまったデスよ。いや~、すんばらしい。毛並み良き乙女たちの園に紛れ込んだ、異色の存在、「読書クラブ」。ひっそりと、100年の歴史ある女子校の、正史に載せられぬ裏の歴史を「読書クラブ誌」として綴り残した、そ
JUGEMテーマ:読書読書期間:2007/12/21~2007/12/23山の手のお嬢様学校、聖マリアナ学園。異端者(アウトロー)が集う「読書クラブ」には、100年間語り継がれる秘密があった−。史上最強にアヴァンギャルドな“桜の園”の物語。『小説新潮』掲載に書下ろしを加
乙女よ、永遠であれ
人よ、楽園をけっして、徒に脅すことなかれ
100年続く山の手にあるお嬢様学校「聖マリアナ学園」
シスター居並ぶバリバリのお嬢様達のなかに、異形の乙女達が集まる「読書クラブ」が存在する
荒れ果てた旧校舎の一室、乙女達は思い思いに本
青年のための読書クラブ 桜庭一樹『私の男』で第138回直木三十五賞を受賞された、ということなので
おくればせながら桜庭さんの本を読みました。ですが、聞いたところによると本によって大分作風が違うとか…
まだこの1冊しか桜庭さんの本は読みきっていないので、そこ...
この作品を読むと、つくづくと
桜庭さんはものすごく本を読んでいるなぁと
感心することしきりです。
古典なんてタイトルくらいしか知らない身
としては、ちょっと勉強にもなる
一冊でした。