2007/08/15

映画篇 金城一紀

映画篇
扉画は鴨居まさね。装丁は岩瀬聡。書き下ろし短編集。
太陽がいっぱい:作家になった僕と永花の再会。甦る龍一との映画の日々。…再生。
ドラゴン怒りの鉄拳:夫を喪った主婦のわたしとビデオ店員鳴海との交流。…決意。
恋のためらいフランキーとジョニー もしくはトゥルー・ロマンス:僕と石岡の計画。
ペイルライダー:小学三年のユウを救った黒いライダーはナミ。頭はパンチパーマ。
愛の泉:祖母を元気付けるため鳥越家の孫たちは上映会を企画。訪問先で司祐子に。
…タイトルの映画と密接に関わるそれぞれの物語。
バラエティ豊かで一作ごとに違うスタイル、現代的なセンスやユーモア、
愛すべき人物造形が魅力的です。
タイトル以外にもいろんな作品で、金城さんの映画への熱い気持ちがうかがえます。
映画好きなのであれこれ内容が思い浮かびました。
友情、闘志、ロマンス、冒険、復讐、笑いと感動。
“ボーイ・ミーツ・ガール”(少年は少女に出会う=恋の始まり)も。
勇ましく切なく心優しくなるような、映画のエッセンスをいっぱい詰め込んでいます。
本を開けて最初に目にするオードリー・ヘップバーンのポスター。
この上映会のことが全作品に出てきて同じ町の出来事ってわかります。
最終話はその裏話。
祖母を慕う孫たちの気持ちや主人公にまつわる人々との温かい交流が素敵です。
全体を通してひとつの大作が完成している構成も鮮やかでした。
大学では映画研究会でした。
視聴覚室に設備がなくて場所を探した校外上映会のこと、懐かしく思い出しました。
区民会館は心強かったです。
自治会への実績作りの面もあり観客動員は見込めず採算度外視。
私が推したのは不可でしたが、みんなで選んだ作品を大スクリーンで観られる歓びは
格別でした。
自主制作映画も作ってたので『タンロン怒りの鉄槌』観てみたいです!(笑)。
そういえば、映画に深い造詣をお持ちの伊坂幸太郎さんが同じ映画を元に書いたら
どんな作品になるのでしょう?。読んでみたくなりました。
関連情報 金城一紀の読了本
・・SPEED 金城一紀

テーマ : 読書感想文 - ジャンル : 小説・文学

この記事へのコメント

こんにちは。
久しぶりの金城本でした。
映画のような文章という感じでしょうかね。
ちょっと今までの雰囲気とは違うような…。
個人的には「太陽がいっぱい」とおばちゃんライダーが活躍する「ペイルライダー」が良かったかな。

mint | URL | 2007/08/24 (金) 09:47

mintさん、こんばんは。
確か二年ぶりの新刊です。そうそう、映画の場面が浮かんでくるみたいでしたね。
雰囲気の違い、mintさんも感じられました?。映画への愛情が漂ってるような気がしました。
「太陽がいっぱい」と「ペイルライダー」ドラマチックでしたね。龍一とナミのその後が気になったりしています。

藍色 | URL | 2007/08/25 (土) 03:02

映画研究会に所属していた藍色さんには、ピッタリの作品だったのでは?
観たことのない映画ばかりでしたけど、映画への愛情が伝わってきました。
少しずつ観ていきたいです♪
一番観たいのは「タンロン怒りの鉄槌」!!(笑)

エビノート | URL | 2007/08/25 (土) 22:22

エビノートさん、こんばんは。
映画研究会にいたこと憶えてくださっててうれしいです。お察し通りピッタリの作品でした。
ほとんど観てたので頭に画面が浮かんで浮かんで(笑)。映画への強い愛情がありました。
いい映画ばかりなので、少しずつ観ていってくださいね♪。
「タンロン怒りの鉄槌」一番観たいですよね〜(笑)。鳴海にツテがないので元ネタの「ドラゴン怒りの鉄拳」をどうぞ。

藍色 | URL | 2007/08/26 (日) 04:28

藍色さん はじめまして。
わたしは第一話で出てきた、テロリストのお話が気になります。ちょっと藤原伊織さんを思い出します。

しお | URL | 2007/08/28 (火) 23:55

しおさん、こんばんは。はじめまして。
ご訪問、コメント、TBありがとうございます。
第一話、龍一のエピソードですね。再生する物語の力が素敵でした。藤原伊織さんのデビュー作、「テロリストのパラソル」懐かしいです。
これからも、よろしくお願いいたします。

藍色 | URL | 2007/08/29 (水) 03:24

藍色さんは映画研究会に所属されてたんですね。
それじゃさぞかし楽しめたのではないでしょうか。
全部で96本の映画が登場しているそうですけど
藍色さんはきっとたくさん観てらっしゃるんでしょうね。
ワタシはたったの21本でした。
しかも覚えてないものが多い(ーー;)。
続編が楽しみですね♪

ユミ | URL | 2007/09/01 (土) 00:15 | 編集

ユミさん、こんばんは。
映画研究会で、もともと映画好きなので目一杯楽しめました。
映画の登場本数って全部で96本も!数えてませんでした(汗)。
ユミさんの鑑賞済み映画は21本だったのですね。よく観てらっしゃると思いますよ。
私のは、観てないものを思い出すと10本くらいなので86本?でしょうか。
続編がとっても楽しみですね〜♪。

藍色 | URL | 2007/09/01 (土) 03:16

藍色さん、こんばんは!
映画のいろんな要素を小説に織り込ませて、物語として成立させる、その融合させ方が見事です。
同じく、『タンロン怒りの鉄槌』観たいですねぇ。
こんなに待ち望む声があるのに、モノがないとは残念。
藍色さんおすすめの作品も読んでみます。

雪芽 | URL | 2007/09/09 (日) 21:48 | 編集

とっても良かったです。
映画を実際に見たことのある人はもっといろいろ感じられたんだろうなあ。
なんとなく浜石教授の言葉を思い出したり…
全部で96本!びっくりです。

『タンロン怒りの鉄槌』確かに見てみたいですよね!!

ちきちき | URL | 2007/09/09 (日) 22:35

映画のタイトルたくさん出てきましたね。
藍色さんのように内容まで知っていると
さらに楽しめそうで、羨ましいです。

なな | URL | 2007/09/09 (日) 23:27

雪芽さん、こんばんは。
金城さんが映画から受けたさまざまな素晴らしさが作品に盛り込まれていましたね。
やっぱり、『タンロン怒りの鉄槌』観たいですよね〜。どこかに実物があるのかも。
おすすめさせていただいた『SPEED』は、お察しの通りゾンビーズ・シリーズです。
おなじみのメンバーですよ。お楽しみに。

藍色 | URL | 2007/09/10 (月) 03:14

ちきちきさんへ。
とっても良かったですよね。
映画を見ていたので、このタイトルでこの物語…に感心して納得でした。
浜石教授、ユーモラスでしたね。全部で96本!もっと多いかと思ってました。
『タンロン怒りの鉄槌』観たいですね。金城さんが所蔵してるかも(笑)。

藍色 | URL | 2007/09/10 (月) 03:21

ななさんへ。
映画のタイトルがいっぱい出てきて、そのたびにいろんなこと思い出して。
読み進むのに時間がかかりました。
まさか映画をこんなに熱く主題にした本が読めるなんて思ってもいなかったので、素敵な贈り物をいただけたような気持ちでした。

藍色 | URL | 2007/09/10 (月) 03:40

もしかして

こんにちは。
初の金城作品だったのですが、
これが初めての作品で良かった!
映画に関してはあまり詳しくないのですが、
映画を小道具にこれだけ書けるって
すごいなぁと。
もしかして映画篇だけでなく、音楽篇とか
本篇とか他にも出ないかなぁなんて期待したりして。

BEE | URL | 2007/09/14 (金) 13:52

BEEさんへ。
こんばんは。金城さん初読みだったのですね。出会いに最適な作品でした。
映画をモチーフにしたいろんな物語、楽しめましたね。
金城さん、『対話篇』っていう本があります。ブログを始める前に読んだので、記事なしですけど…。静かな短編集の印象が残っています。
『音楽篇』とか『本篇』、いいですね。ぜひ書いてほしいです!。

藍色 | URL | 2007/09/15 (土) 02:31

作者の映画への愛情が伝わってくる作品でした

藍色さん、こんばんは。
TBありがとうございました。

金城さんは、新しく本が出版されれば、無条件に買って読むぼくにとっては唯一の作家です。
今回も期待に違わず、素晴らしい出来でした。

それにしても気になるのは、5篇すべてでけなされているフランス映画のタイトルです。
ぼくは映画には詳しくないのですが、トリュフォー監督の作品なのかなあ、なんて勝手に想像しています。

ぼくからもTBさせていただきます。

touch3442 | URL | 2007/09/16 (日) 00:14

touch3442さん、こんにちは。
TB、コメントありがとうございます。
金城さんの新刊は無条件で買われるほどのファンなのですね。内容・構成が素晴らしい作品でした。
けなされているフランス映画、気になりますね。あら、トリュフォー監督が出てくれば、詳しいほうですよ。でもなんとなく誰もが知っている作品のような気がします。

藍色 | URL | 2007/09/17 (月) 16:59

藍色さん、こんにちはー。
この本、とっても良かったです!!
藍色さんは、映画研究会にいたことがあるから、より一層、感動度が大きかったんじゃないでしょうか〜〜(^O^)
私は1話が特に好きでした。ちなみに、太陽がいっぱい の映画も大好きなのです。

latifa | URL | 2007/09/19 (水) 10:03 | 編集

latifaさん、こんばんは。
ひとつひとつも最後のまとまりも、良かったですよね!。
映画が大好きで映画研究会にもいたので、見た作品のことが次々と甦ってきました。たぶん人一倍感動したと思います(恥)。
latifaさんも映画好きなので、より一層楽しめたのでは?。
第1話、少年たちの友情が素敵でした。映画の題名もいっぱい出てきましたね。「太陽がいっぱい」、名作ですよね〜。アラン・ドロンの翳りと野心、哀愁を帯びたメロディー、鮮烈なラストが印象に残っています。

藍色 | URL | 2007/09/21 (金) 03:30

藍色さん、本日3つ目のコメントです(*^_^*)
私がここ何日かで読んだ本、全部読んでいらっしゃる♪
この作品を藍色さんのブログの中から探すとき、「あるかな〜」なんて、わくわくしてしまいました(*^_^*)

この作品集、とても好き!
>全体を通してひとつの大作が完成している構成も鮮やかでした。
うんうん。本当に。

短編で泣いたの、初めてでした(*^_^*)

そら | URL | 2007/09/22 (土) 17:48 | 編集

そらさんへ。
読んだ本が重なってたこと、わくわくして探してくださったこと、うれしいです。
全体と部分、それぞれがきちんと映画になってましたね。
「太陽がいっぱい」とても素敵なお話でしたから、初めて短編で…よくわかります。

藍色 | URL | 2007/09/24 (月) 02:55

映画って、人の心を魔法にかけてくれますよね。映画と、本と。関わりの深いものが重なり合って、奥行きのある世界が作られてありました。

ERI | URL | 2007/10/05 (金) 01:24

ERIさんへ。
映画を見て温かさや感動が心に宿ること。何度も経験してきたので映画をモチーフにしたこれらの物語がより一層愛しく思えました。

藍色 | URL | 2007/10/05 (金) 12:33

藍色さん ご紹介いただきありがとうーー。
面白かったです。映画好きにはたまりませんよね。
懐かしい映画の数々。久しぶりに昔の映画が、見たくなりました。
私はM・ファイファーが好きなので『恋のためらい』が出てきて
うれしかった。この『映画篇』の中ではイマイチでしたけど(笑)
この作品を選ぶなんて、金城さん趣味渋いです。
「タンロン怒りの鉄槌」の映画見てみたくなりますよね。

naru | URL | 2007/10/05 (金) 20:04 | 編集

naruさんへ。読んでくださってありがとうございます。楽しんでいただけてうれしいです。
映画好きにはこたえられない面白さでした。懐かしい昔の映画、見たくなりましたね。
ミッシェル・ファイファーがお好きでしたら『恋のためらい』は喜び倍増でしたね。
あまり有名でない作品なのに金城さんの目が行き届いてて、感心しました。
「タンロン怒りの鉄槌」大人気なので金城さんに作っていただきましょう(笑)。

藍色 | URL | 2007/10/06 (土) 16:45

藍色さん☆こんばんは
昔見た映画のことを語り合う時、「ねっ、そうだったよね!」という気持を共感できるのが嬉しいんですよね。
この本を読んだ人たちとも、それと同じような共感を持てるのがいいですねぇ!

Roko | URL | 2007/10/09 (火) 21:11 | 編集

Rokoさんへ。
こんにちは。映画のことを語り合うと物語が懐かしく甦って共感できる喜びがありますね。
各編と全体がまるで映画のようで、読んだ人たちといっぱい共感を持ててうれしいです。

藍色 | URL | 2007/10/10 (水) 13:50

こんばんわ。TBさせていただきました。
確かに伊坂さんも映画通ですよね^^
読んでみたいかもです。
どの作品も素敵でしたね。
最後の作品でネタバレ的なことがありましたし^^
個人的には「ドラゴン怒りの鉄拳」が好きです。
2人がかわいかったので。

苗坊 | URL | 2007/11/18 (日) 12:21 | 編集

苗坊さん、こんばんは。
映画通の伊坂さん、どんな作品を書かれるでしょう?読んでみたいですよね〜。
これまでのお話を繋げる見事な構成と笑える家族の「愛の泉」が気に入ってます。
「ドラゴン怒りの鉄拳」の店長さんからビデオのおすすめを聞きたいです。

藍色 | URL | 2007/11/20 (火) 02:15

こんばんは。
ようやく読めました。
もっと早く読んでいればと後悔するほどよかったです。
映画はほんとんど見たことないものばかりだったので映画も見たくなっちゃいますね。
伊坂さんだとまた全然違った感じになるんでしょうね。
伊坂さんといえばもうすぐ新刊ですね。楽しみにしてます。

りょう | URL | 2007/11/27 (火) 21:05

りょうさん、こんにちは。
読むタイミングは人それぞれですよ。素晴らしい本との出会い、よかったですね。
書かれていた映画、面白いです。運良く知ってたので十二分に楽しめました。
伊坂さんだとどう書くのでしょう?妄想したりしてます。新刊も楽しみですね。

藍色 | URL | 2007/11/30 (金) 16:04

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくおねがいします。

「タンロン怒りの鉄槌」見てみたいですねー。
それにしても、いい作品でした。
「ペイルライダー」は悲しい復讐の話でしたね。
一転した「愛の泉」で救われましたね。いい話でした。

よし | URL | 2008/01/05 (土) 22:07

よしさん、あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いします。
「タンロン怒りの鉄槌」期待が高まります。見てみたいですね。
どの短編も違う味わいで楽しめて、「愛の泉」でのまとめが素晴らしかったです。

藍色 | URL | 2008/01/06 (日) 17:30

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