僕は、日本という国家を治療したい――海堂サーガ、遂にクライマックスへ!
もうすぐ「ワクチン戦争」が勃発する!?
新型インフルエンザ騒動で激震した浪速の街を、新たな危機が襲った。
霞が関の陰謀を察知した医療界の大ぼら吹き・
彦根新吾は壮大な勝負を挑むべく、欧州へ旅立っていく。
浪速を、そしてこの国を救うことはできるのか。
医療の未来を切り拓く海堂エンタメ最大のドラマが幕を開ける!
「ナニワモンスター」「イノセント・ゲリラの祝祭」関連の、彦根新吾が主体の続編です。
加賀、浪速、桜宮、東京、四国の極楽寺、極北市、モナコ、ジュネーブ、ヴェネチアと、
世界中を舞台にしたワールドワイドな設定。頻繁に場面が変わり各所で物語が進みます。
ワクチンの培地の養鶏業が物価の優等生にされた弊害なども、意外な読み応え。
日本の官僚国家の側面を理解する点でも、頷いたり考えさせられる部分が多かったです。
攻撃をされることを予測した彦根側が相手に対して予め対抗策を取るという内容なので、
途中で話の大筋の大体のことを予想できたのが不満な人には残念かもしれないですが、
主要人物が生き生きと描かれているので、面白く読めました。
彦根新吾は、最後の昔の仲間との再会の場面と当時の真相が印象的で、よかったです。
新事業立ち上げに着手する名波まどか、真砂拓也、鳩村誠一、三人の若者と、
それを取り巻く周りの家族、教授、ワクセンの人たち等も、いい味出していました。
展開も進み方も読んでいて引き込まれ、惹き付けられて、大人の物語として楽しめました。
スカラムーシュ=イタリアの即興喜劇に登場する道化役、ほら吹きで空威張りする臆病者。
「スカラムーシュ・ムーン」海堂尊さんの「桜宮サーガ」は終焉するのか気になります。

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「スカラムーシュ・ムーン」海堂尊
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スカラムーシュ・ムーン 海堂尊
新潮社
2015.12.8
序章 旅人の寓話
00 旅人と裁き人
第一部 ナナミエッグのヒロイン
01 名波まどか 2009年5月26日(火曜)
02 頑固な男たち 5月26日(火曜)
03 野坂研の流儀 5月27日(水曜)
04 父娘対決 6月9日(火曜)
05 キックオフ 6...
海堂尊の医療問題啓蒙、Ai(死亡時画像診断)普及小説は世界感を同じくして、時代や場所、主要登場人物が変わりながらも繋がりを持って関連付けられて書かれていますが、本作は直接的にはナニワ・パニックの続編。
スカラムーシュ彦根が、村雨浪速府府知事と共に中央官僚と対決する物をメインに、その中心はナニワ・パニックで起きたウイルス騒動から予見されるワクチン戦争に対抗するためのワクチン確保。
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スカラムーシュ・ムーン 海堂尊
新潮社
2015.12.8
序章 旅人の寓話
00 旅人と裁き人
第一部 ナナミエッグのヒロイン
01 名波まどか 2009年5月26日(火曜)
02 頑固な男たち 5月26日(火曜)
03 野坂研の流儀 5月27日(水曜)
04 父娘対決 6月9日(火曜)
05 キックオフ 6月12日(金曜)
06...
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