最強の殺し屋は――恐妻家。 殺し屋シリーズ最新作!
【伊坂幸太郎史上最強のエンタメ小説<殺し屋シリーズ>、
『グラスホッパー』『マリアビートル』に連なる待望の最新作!】
★2018年 本屋大賞 ノミネート!
★第6回静岡書店大賞(小説部門) 大賞受賞!
★フタバベストセレクション2017(フタバ図書) 第1位!
最強の殺し屋は――恐妻家。
物騒な奴がまた現れた!
新たなエンタメの可能性を切り開く、娯楽小説の最高峰!
「兜」は超一流の殺し屋だが、家では妻に頭が上がらない。
一人息子の克巳もあきれるほどだ。
兜がこの仕事を辞めたい、と考えはじめたのは、克巳が生まれた頃だった。
引退に必要な金を稼ぐため、仕方なく仕事を続けていたある日、
爆弾職人を軽々と始末した兜は、意外な人物から襲撃を受ける。
こんな物騒な仕事をしていることは、家族はもちろん、知らない。
書き下ろし2篇を加えた計5篇。シリーズ初の連作集!
かまきりと殺し屋が絶妙なバランスで絡む筋立て。伊坂幸太郎ワールドが炸裂してます。
殺し屋シリーズ、あるいは昆虫シリーズ第三弾にしてシリーズ初の連作集です。
物語の展開の仕方はやはり伊坂幸太郎さん。グイグイ引き込まれます。
殺し屋「兜」の非日常の冷静さと日常の小心さのギャップに惹かれ、瞬く間に読了。
いつもながら伊坂幸太郎さんが描く、つながっている世界観は本当に面白いです。
殺し屋なのに恐妻家で妻に頭が上がらない設定が、ありそうで違和感なく楽しめました。
過去シリーズで出てきたキャラクターたちがあちこちで顔を見せるのも嬉しかったです。
もちろん知らなくても面白く読めますが、知っているとさらに面白いと思います。
殺し屋の話なのに思わず笑えるユーモラスな主人公。地味だけど確実に高まる緊張感。
兜は怖くても奥さんを愛してたんだろうなとわかる、痛快で切ない読後感の物語。
異なる味わいを違和感なく混ぜ込みながら作品を成立させるセンスと筆力に感服です。
堅苦しくなく読めるところが伊坂作品の好きなところですが、それだけでなく
普段は見逃しがちな大事なことを教えてくれる、再確認できるところが好きです。
殺伐とした表面の内側は、なかなか考えさせられる、楽しく優しく切ない内容です。
日常の何気ないことの有り難さ、家族への思い、大事にしたいと改めて思います。
「AXアックス」伊坂幸太郎さんの、読んで良かったと素直に喜び満足できる作品でした。

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