装幀は新潮社装幀室。書き下ろし。
語り手の白石誓(チカ)は、陸上の中距離走から自転車ロードレースに転向。
チーム・オッジに所属。手に汗握るレース。誓が体験した犠牲=サクリファイスとは。
簡潔で読みやすい文体です。走ることが重荷で勝利に喜びや誇りを見出せなかった誓。
エースを勝たせるために走るアシストに魅了。好きな気持ちや潔さに好感が持てます。
エースの風格漂う石尾さん。誓の同期で闘志あふれる伊庭。
石尾さんをアシストする赤城さん。魅力的な登場人物たち。
自転車ロードレースの世界の過酷な裏側。
各チームの選手たちの思惑、駆け引き、レース展開。迫力ある描写に夢中になりました。
勝利に固執する石尾さんへの疑惑。別れた恋人、初野香乃との再会。
手にした「リーダージャージマジック」への戸惑い。思わぬ惨劇。二転三転する真相…。
緊張感が続き、最後に明らかになった真相に感動して少し静止していました。
アシストの矜持やエースのアシストへの思いが熱く伝わってくる作品でした。
とても面白かったです。おすすめ。

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サクリファイス(2007/08)近藤 史恵商品詳細を見る自転車ロードレースは、6人一チームで出場し、一人のエースを五人のアシストがサポートする。アシストは、エースのタイヤがパンクす...
もう勝つことは怖くない。ぼくの勝利はぼくだけのものではない。その尊さを僕は知っている。(本文より) ドラマ「僕の歩く道」では、主人公が自転車のロードレースに強い興味を持っていた。週刊少年マガジンで連載している『Over Drive』をたまに読むので、自転車のロー
陸上競技で将来を嘱望されていた白石誓は、高校時代に恋人と別れたトラウマからサイクルロードレースに転向した。それは、エースの勝利のためならアシストは犠牲になることも厭わない競技。誓はチームのアシストとしてツール・ド・ジャポンに出場し、エースの石尾を超え
『サクリファイス』 著者/訳者名 近藤史恵/著 出版社名 新潮社 (ISBN:
サクリファイスposted with amazlet on 07.11.17
これは面白い。薦めます。自転車をテーマにしたミステリです。自転車というと日本では競輪がメジャーなんたけど、この作品はロードレースのお話になります。スポーツものって専門用語やらルールがいまいち…と嫌う人もいるかもしれない。でもこの本はとてもスッキリした文..
サクリファイス(2007/08)近藤 史恵商品詳細を見る楽天で詳細を見る ★★★★★ 素晴らしい! 素晴らしい! 素晴らしい! エンタメとしてもミステリとしても、ああそれか...
非常によく練りこまれた、緊迫感に満ちた物語でした。「サクリファイス」とは「犠牲」ということ。自転車競技ではエースを勝たせるために、チーム全体でそれをサポートする。つまり、一つの勝利のためには、常に捨て駒が存在するということ。もちろん、スポーツであり、勝負
サクリファイス 近藤 史恵著/新潮社 自転車競技といえば、オリンピックで見るような 室内で同じところをグルグルと走るものぐらいしか 馴染みのない自分に、果たして...
今日読んだ本は、近藤史恵さんの『サクリファイス』です。
サクリファイス/近藤 史恵 自転車ロードレース。チームには勝つことが使命の「エース」と「エース」を補助する「アシスト」が存在する。白石誓(チカ)はチーム・オッジで走るロードレーサー。勝負に対する執着が少ないチカは、自分が中途半端だと感じていた。チカははじ
面白かった!さすがに「ツール・ド・フランス」って名前くらいは知ってるけど、「自転車ロードレースって競輪とは違うんだねぇ・・・。」というド素人の私。そんな私でも、競技内容がよく分かるように描いてあったし、レースの模様や様々な思惑が絡んだ選手達が織り成す人間
第10回大藪春彦賞は、近藤史恵さんの「サクリファイス」と福澤徹三さんの「すじぼり」に決まりました。近藤史恵さんは「凍える島」で第4回鮎川哲也賞を受賞。受賞作「サクリファイス」は、自転車ロードレースの世界を舞台に描いた青春ミステリ作品です....
サクリファイス■やぎっちょ書評あちらこちらのブログでほんと評判のいいこの本ですが、やっと、やっと読みました。気がついたのだけど、近藤さんの書く物語の男子主人公はみんな弱キャラじゃないですか?よく言えば優しいキャラ。悪く言えば優柔不断。今回もね。思....
サクリファイス
かつて陸上のエースだった白石誓は、その座を捨てロードレースの選手となる。
チームメートには、エースとなる才能を持った伊庭がいる。
伊庭が勝てるよう、アシストするのが、自分の役割だと思っていた。
出場したレースで、誓は海外チームが日本人選...
サクリファイス(2007/08)近藤 史恵商品詳細を見る将来はオリンピック選手、とも期待されていた陸上選手だった白石誓(ちかう)は、何気なくつけ...
サクリファイス
近藤史恵 新潮社 2007年8月
白石誓は、大学で自転車部に入っていたが、オッジにスカウトされ、ロードレーサーとして活躍していた。オッジのエースの白石豪は日本を代表する自転車選手だが、やりすぎといううわさも。同時期にチームに移...
JUGEMテーマ:読書
読書期間:2008/4/9~2008/4/10
[新潮社HPより]
ただ、あの人を勝たせるために走る。それが、僕のすべてだ。
勝つことを義務づけられた〈エース〉と、それをサポートする〈アシスト〉が、冷酷に分担された世界、自転車ロードレース。初めて抜擢...
一気に読みました。
だけど。。。。
これもミステリー。
本気でどんどん「ミステリー」が分からなくなる私。
★★★★☆
ただ、あの人を...
自転車ロードレースの「チーム・オッジ」に所属する白石誓は、エースの石尾豪を支えるアシストとして、地味ながらも確実に仕事をこなす。
...
主人公、白石が新たに
生き甲斐を見出したのは、
自転車ロードレース。
ツールド・ジャパンの、
メンバーにまで
頭角をあらわします。
彼の本来の役割は石尾のアシスト。
その石尾に関する過去の暗い噂。
犠牲によって成り立つという
自転車ロードレースという競技の特...
著者:近藤史恵
サクリファイス(2007/08)近藤 史恵商品詳細を見る
ロードレースチーム・オッジの若手・白石誓。陸上の有力選手として、周囲...
今日の一冊は、『サクリファイス』(2007年8月)。
読み始めた頃はスポーツ物かと思いながら読んでましたが.....
突然、ミステリー仕立てになり、しかも、二転三転....
読むのがそんなに早くない私でも、一日で読んでしまいましたから、息をもつかせないほどの場面展...
2008年本屋大賞の2位作品の
『サクリファイス』近藤史恵
サクリファイス(2007/08)近藤 史恵商品詳細を見る
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サクリファイス
近藤 史恵 2007/8/30発行 新潮社 P.245 ¥1,575
★★★★★
教えてほしい。
どこからやりなおせば、この結果を避けられるのだろう。後悔せずに済むのだろう。
「勝つこと」の重圧から逃げ出すために、陸上選手から自転車の
自転車ロードレースもの。最近このジャンルが気になってます。
サクリファイス(2007/08)近藤 史恵商品詳細を見る
自分のために走ることに違和...
「サクリファイス」の真の意味が明らかになったとき、自分も衝撃を受けました。ほろ苦いけど爽やかなラストも自分好みでとても楽しめました。自分が今年読んだミステリの中でベスト3に入る1冊でした。