イラストは小泉英里砂。装丁は鈴木久美。初出「家の光」に加筆修正。
十七歳のおちかは、ある事件で心に傷を負い、神田三島町の叔父夫婦に預けられます。
案じた叔父の伊兵衛は回復を願い、「変調百物語」の聞き手を任せることにしました。
おちかは黒白の間を訪れる人々の話を聴いていくことで、少しずつ成長します。
怖い切ない、割り切れない事、紙一重の気遣いと悪意、愛憎などが絡まる話です。
語り手たちも聞き手も、囚われていた想いが解き放たれ、浄化されていきます。
おちかが過去と向き合って、前向きな気持ちに変わっていくのがよかったです。
叔母のお民、女中頭のおしまなど、周囲の優しい人たちとの会話にほっとしました。
おそろしい物は家守の男です。そして人の心のあり方と気づかされました。
三島屋変調百物語事始で、11月から読売新聞で続編の連載が始まるようです。
宮部みゆきさん久々の時代物。怖かったですが温かさもあって、面白かったです。
おそろし 三島屋変調百物語事始宮部 みゆき
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看板に嘘偽り無しとはまさにこのことである。
ほんとに怖かった。
だいたい怖いのは好きではないくせに、こんなのを読んでしまったのは、ひとえに作者が宮部みゆきだから、である。
そして宮部みゆきの書く時代物は、とっても好きなのである。
しかもえらい分厚いし...
今日読んだ本は、宮部みゆきさんの『おそろし 三島屋変調百物語事始』です。
「何が白で何が黒かということは、実はとても曖昧なのだよ」
おそろし 三島屋変調百物語事始
何が白で、何が黒か。娘の心を溶かす不思議な江戸の「百物語」。
17歳のおちかは、川崎宿で旅籠を営む実家で起きたある事件をきっかけに、他人に心を閉ざした。
いまは、江戸・神田三島町に叔父・伊兵衛が構える袋物屋「三島屋」に身
★★★★★ -------------------------------------------------------------------- ある事件を境に心を閉ざした17歳のおちかは、神田三島町の叔父夫婦に預けられた。 おちかを案じた叔父は、人々から「変わり百物語」を聞くよう言い付ける。 不思議な話は心を溶かし、...
おそろし 三島屋変調百物語事始/宮部 みゆき
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『おそろし 三島屋変調百物語事始』宮部 みゆき(角川グループパブリッシング)
「ある事件を境に心を閉ざした17歳のおちかは、神田三島町の叔父夫婦に預けられた。おちかを案じた叔父
11月から読売新聞で続編の連載が始まるとのことで、何としてもそれまで読みたいと思い、自宅の方の図書館で借りた。普段利用している単身住まいの町では市内全館での蔵書数が30冊、今日現在で予約数290…ということはほぼ5ヶ月待ちだが、自宅の方はたったの1冊ながら何
おちかの事件と、おちかが三島屋の間で聞くお話。 どのお話も、苦しく切なさを伴う怪しく不思議な百物語。 人の気持ちは、理性ではどうにもならないものなのです。 人はやっぱりどこかで、利己的なのです。 そうなりたくないと思っていても、わかっていても。 ある瞬間に
実家でおきた事件が原因で家を離れ、叔父の営む三島屋に身を寄せているおちか。
ある日、急に仕事に出ることになった主人の客人の相手をしようとするが、その客は庭に咲いた曼珠沙華に異様に怯える様子。
その客が語り始めた事柄はとても恐ろしいものでしたが、おちかは...
おそろし 三島屋変調百物語事始 作者: 宮部みゆき 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング 発売日: 2008/07/30 メディア: 単行本 大変面白かったです。やはり宮部さんはスゴイ。 伝奇時代物。ホラー色濃い目。 川崎の宿屋の娘おちかが不幸に見舞われ、江戸の叔父の家
≪★★★★★≫ おちかは、実家である川崎の旅籠屋である事件に遭い、胸に大きな大きな咎を抱え、暗い闇を背負ってしまった。 そんなおちかを心配した叔父は、江戸に呼び寄せ預かることにした。 そして偶然、おちかは不思議な話を聞くことがおちか自身を救うことになるの
おそろし
宮部 みゆき著/角川書店
429頁におよぶ作品なので、時間を作って気合いを入れて読まなきゃ
だめかな、なんて考えていた...
おそろし 三島屋変調百物語事始(2008/07/30)宮部 みゆき商品詳細を見る
ご無沙汰しています。更新しなかったら、頭にPRが出ている(泣)。
この間...
**************************************************************** 17歳のおちかは、実家で起きたある事件をきっかけに、ぴたりと 他人に心を閉ざしてしまった。ふさぎ込む日々を、江戸で 三島屋という店を構える叔父夫婦のもとに身を寄せ、慣れないながら 黙々と働く
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久々の宮部みゆき。時代物は初めて。百物語というのかな、怪談である。
妖怪とかお化けとか、割としっくり
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ようやく予約が途切れたので読んでみました。
自らもとある事件のため...
おそろし 三島屋変調百物語事始 宮部みゆき
17歳のおちかは、実家で起きたある事件をきっかけに、ぴたりと他人に心を閉ざしてしまった。ふさぎ込む日々を、江戸で三島屋という店を構える叔父夫婦のもとに身を寄せ、慣れないながら黙々と働くことでやり過ごしてい...
宮部さんの新しい時代小説。
「あかんべえ」「ぼんくら」などのジャンルの怪しく哀しい人の心の物語だ。
ラストが強引だとか、わけわかんな...
分厚いですが、さくさく読めました。
人々の息づかいまで伝わってきそうでしたね。
おちかが過去と向き合い、成長していきホッとしました。
読売新聞で続編がスタートするんですね~。楽しみです。