一九五二年の夏休み。六甲の避暑地で14歳の主人公進は、一彦と共に香と出会う。
少年たちを瑞々しい筆致で描き、文芸とミステリの融合を果たした傑作長編。
進の回想に、ふたつの時代の物語が並行する展開。
人物像が鮮明です。
当時の雰囲気が、良く伝わってきます。
ドイツの女性、ふたつの殺人事件。重なる謎。
最後で結びつき、さらっと描く意外な真相。
叙述トリックに、やられちゃいました。
怖い黒百合。多島斗志之さんの、夏休みの描写が美しい、上質なミステリーでした。
黒百合多島 斗志之
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今日は旧暦の2月9日。月齢は8.1。
今日は二十四節気の1つ、啓蟄(けいちつ)です。
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黒百合(2008/10)多島 斗志之...
黒百合 作者: 多島斗志之 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2008/10 メディア: 単行本 ボーイミーツガールの青春模様に、精緻に織り込まれた隠し絵。 「繊細な技巧」に「瑞々しい情感」、帯の表現に納得のたおやかな佳品。
「六甲山に小さな別荘があるんだ。下の街とは気温が八度も違うから涼しく過ごせるよ。きみと同い年のひとり息子がいるので、きっといい遊び相手になる。一彦という名前だ」父の古い友人である浅木さんに招かれた私は、別荘に到着した翌日、一彦とともに向かったヒョウタン池
現在ブログは休止中ですが、その明るくて快活な文章は読む者をしあわせな気分にさせてくれるちえこあさんのオススメ本。“オススメ本リストはこちら
<本格ミステリーとしても青春小説としても一級品の上質な作品。出来れば2度読みたい。>
このミス7位作品。
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いつものごとく、前情報一切なしで読んだ「黒百合」。
多島 斗志之さんという作家さんも初...
黒百合 作者: 多島斗志之 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2008/10 メディア: 単行本 Amazon.co.jpで詳細を見る ★★★★★ 面白かったーー! 「六甲山に小さな別荘があるんだ。下の街とは気温が八度も違うから涼しく過ごせるよ。きみと同い年のひとり息子がいるので、
雰囲気は清々しくて好きでしたね。
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