長崎県西彼杵(にしそのぎ)郡の四キロ沖にあり、
かつては石炭で栄えたが今は無人島となっている廃虚の町、鼎(かなえ)島。
検事の関根春(せきねしゅん)と同期の検事、黒田志土(しど)が
事件の調査のためにこの島に降り立ちます。
解明すべき事件は同じ日に死んで発見された三つの死体
それぞれの死因が、餓死、墜落死、感電死だったこと。
そして死体が持っていた何枚かの奇妙なコピー。
その内容は「さまよえるオランダ人」の伝説の説明文、
映画「2001年宇宙の旅」製作発表の資料、
元号制定に関する新聞記事、料理ブックの文章、
二万五千分の一地形図の作り方、でした。
他殺か事故かも不明で残された奇妙な手がかりをもとに、
いったいここで何があったのか?、関根春がこの難問に挑みます。
ほとんど手がかりらしいものがない中で、いきなり春が事件の謎解きを
始めたのには驚きましたが、確かに納得のいくことばかり。
名探偵と呼ぶには少し抵抗もありますが、その好奇心と想像力で
妄想を膨らませ断片を組み立てていく様子が、
恩田さんならではの読みどころでスリリングでした。
でも、いくらでも話を引っ張ろうと思えばできたような、
また、解決がちょっと性急な気もします。
これは短編用としてのネタだったのかも。
最後のあたり(種明かし?)は、怖いものがありました。
恩田さんは「月の裏側」から読み始めたのですが、
ミステリと思っていたらホラー・パニックもので少し離れました。
その後「三月は深き紅の淵を」がかなり良かったので
「MAZE」「光の帝国」「Q&A」「ロミオとロミオは永遠に」などを読みました。
でもブログを始める前だったのでレビューが残せていません
(忘れかけてもいます、汗)。
読書サイトとしてはたぶん必須の作家さんなのでしょうけど、
最近読んだ「エンド・ゲーム」も「死神の精度」を優先させたため書けずじまい(泣)。
この「puzzle」はミステリ系の題材で短いことも幸いして
タイミング良く書くことができました。
次の長編作品はレビューを書きたいと思います。
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無人島に降り立った二人の検事。
その島では、3人の人間がほぼ同時に変死して...
常野物語のシリーズは「光の帝国」以来でしたが、
目が離せなくなりそうです。
未読の作品でおすすめなどありましたら、
教えてください。